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越知町の知見を活かした中アチェ県の柑橘資源6次産業化プロジェクト
お知らせ

プロジェクトについて

Aceh Orange photo Lake Tawar photo インドネシア国アチェ州中アチェ県は、ガヨ・コーヒーの生産で有名な風光明媚な土地です。大規模な経済開発は進んでいませんが、それがなんとも言えない魅力。まるで桃源郷のようなところです。
柑橘類にも恵まれており、柚子に似た酸っぱいミカンもあります。中アチェ県は、コーヒーに続けと、柑橘類の6次産業化を目指しています。
日本で、柑橘類の6次産業化と言えば、何と言っても高知県。
この度、高知県越知町が、中アチェ県農家を支援する「越知町の知見を活かした中アチェ県の柑橘資源6次産業化プロジェクト」(JICA草の根事業)を実施することになりました。
将来的には、日本とインドネシア間で共同民間ビジネスを行うというWin-Win関係を目指しています。中アチェ県農家を越知町に招聘し、6次産業化ビジネスを学んでもらう計画です。
皆様の応援よろしくお願いいたします。

コンセプト(6次産業化)

6th industrialization

6次産業化は、「1次産業=農林水産業」、「2次産業=工業」、「3次産業=販売・サービス業」の全てを農家が自ら行うという概念です。 1次産業、2次産業、3次産業を一体化して行うと、1x2x3=6次産業になるということです。
6次産業化によって、以下に示す効果が期待できます。

  • 商品の安全性が消費者に伝わる。
    農家が自ら生産した農産物を使った加工品ですので、商品の安全性が消費者に伝わります。
  • 原材料のうまみを最大限に活かした商品が開発できる。
    原材料の特性を知り尽くした農家自身が商品を開発することにより、材料のうまみを最大限に引き出した商品を開発することができます。 農産物の一番美味しい食べ方を知っているのは、農家です。
  • 利潤を1次産業に還元できる。
    農家が農産物を買取先に販売する場合、農家に不利な価格で販売せざるをえないことが多くなります。 6次産業化では、農業(栽培)から加工・販売までを一体化して行いますので、最終製品の販売利益を1次産業(農業)に還元することができます。
  • ニュース

    プロジェクトのニュースを、長期研修員が、平日ほぼ毎日Facebookで発信しています。 Facebookページへのリンクは、こちらです。 プロジェクトのFacebookページを「フォロー」していただけると、皆さんのFacebookにこのページが表示される確率が高くなります。 研修員の励みになりますので、是非、ページをフォローし、コメントしてください。

    越知町のご紹介

    高知県越知町は、清流仁淀川が流れる自然豊かな町で、日本の南部、四国にある高知県に位置します。高知県は、太平洋に面していますが、越知町は内陸中央部に位置しています。 海から近い距離にありながら山に囲まれた地形、人口密度、柑橘の栽培に適した自然条件、温かい人柄など、越知町と中アチェ県には多くの共通点があります。 越知町のウェブサイトは、こちらです。

    高知県と越知町の基礎データ

  • 越知町は、高知県中央部に位置し、四国の屋根、石鎚山系の山々に囲まれ、清流仁淀川の波光のきらめきが明るい自然豊かな町です。
  • 越知町の面積は、112km2、2019年の人口は5,584人、人口密度は50人/km2です。
  • 町の花になっているコスモスの名所「宮の前公園」では、毎年コスモスまつりが行われ、多くの観光客が訪れます。
  • 水質日本一を誇る清流仁淀川は、カヌー、ラフティング、キャンプなど、アウトドアを満喫できる人気スポットになっています。
  • 県庁所在地である高知市の年間平均気温は16.9ºCで、年間降水量は2,470mmです。
  • 高知県と越知町の農業基礎データ

  • 高知県は、温暖で冬場の日照時間が長いという恵まれた気象条件と、海岸部から山間部迄変化にとんだ自然条件を有しています。
  • 県の平野部では、収益性の高い園芸農業が発展し、県農業の牽引役になっています。
  • 県の山間部では、下記の冷涼さを活かした園芸農業、肉用牛の生産などが行われています。
  • 越知町では、ショウガ、ピーマンなど露地野菜の他、新高梨、ブンタンの栽培が盛んです。薫り高いお茶も有名です。
  • 長期研修員が作成したビデオ

    中アチェ県のご紹介

    中アチェ県は、湖畔の高原都市である県庁所在地タケゴンを中心とした風光明媚な土地で、インドネシアの西端にあるアチェ州の内陸中央部に位置します。特産品は、何といっても、アチェ・ガヨ・コーヒーというアラビカコーヒーで(注:ガヨは、地域の民族名です)、農家の8-9割がコーヒー栽培に関わっています。 ガヨ・コーヒーの栽培には、日よけとなる樹木が必要ですが、近年はミカンとの混植が主流になっています。 ミカンの中には、クプロック・ガヨ・アチェ・ミカンという有名なものもあります。 コーヒーとミカンが有名で、とっても素敵な湖畔の高原都市タケゴン、あなたも行ってみたくなりませんか?

    中アチェ県の基礎データ

  • 県庁所在地タケゴンは、標高約1,250m、ラウト・タワル湖(湖水面積約55km2)に面した高原都市です。タケゴンの位置は、ココです。(注:ラウト・タワルは、真水の海という意味です)
  • 中アチェ県の面積は、4,454km2、2014年の人口は192,204人、人口密度は43人/km2です。
  • 中アチェ県の標高は、海抜200mから2,600mまで、幅広く分布しています。県の面積の約半分は、標高750mから1,500mの高原で、起伏のある高原が広がっています。
  • 気温は、20-28ºCで、インドネシアの中では冷涼な気候です。年間降水量は、2,184mmで、インドネシア全体の平均値約2,700mmより少ないです。日照率(日照時間と可照時間すなわち日の出から日没までの時間との比)は、42.9%です。朝方には、ラウト・タワル湖に霧がたちこめる日が多いです。
  • 中アチェ県の農業基礎データ

  • 農地面積は54,036ha(水田14,016ha、畑20,291ha、農園19,729ha)で、全面積の12.5%を占めます。
  • 主な農畜産品は、コメ、トウガラシ、エシャロット、ジャガイモ、トマト、オレンジ、アボガド、ジャックフルーツ、コーヒー、水牛、山羊です。
  • トゥンパンサリ栽培と呼ばれるコーヒーとミカンの混植が行われています。ミカンは、コーヒーの日除けの役割も果たしています。コーヒーの収穫時期は11-1月と3-5月の2回、ミカンの収穫時期は5-8月と重複しないことから、季節的な労働力集中も避けられるそうです。
  • 株式会社岡林農園

    岡林農園は、「おいしい、あんぜん。」をキーワードに、越知町で柑橘の6次産業化に取り組んでいます。 2017年10月17日には、農林水産省「ディスカバー農林漁村の宝」(第3回選定)に選ばれるました。
    詳しくは、株式会社岡林農園のウェブサイトをご覧ください。 製品の通信販売は、こちらです。
    外部サイトの楽天市場安心道、すえひろ屋からも購入できます。

    株式会社サステイナブル

    Sustainable_logo
    株式会社岡林農園とともに、本プロジェクトを実施する日本の国際協力コンサルティング会社です。 国際協力機構(JICA)のプロジェクトに専門家を派遣したり、事業を請け負ったりしています。 専門は、農業・農村・コミュニティ開発です。 詳しくは、株式会社サステイナブルのウェブサイトをご覧ください。

    若手柑橘ビジネス振興グループ

    中アチェ県で、ガヨ・ミカン生産者団体と連携しながら、中アチェ県で柑橘の6次産業化を推進していくことを目指した若者のビジネス振興グループです。 現在、2名の若者が、越知町の岡林農園で3年間の長期研修に取り組んでいます。 この2名を中心にして、中アチェ県でのコーヒービジネスの経験を活かしながら、柑橘の6次産業化に挑戦していきたいと思っています。

    ガヨ・ミカン生産者団体(Masyarakat Perlindungan Indikasi Geografis Jeruk Keprok Gayo Aceh)

    中アチェ県のミカン生産農家をメンバーとする団体です。 これまでは、主として、クプロック・ガヨ・アチェ・ミカンを、インドネシアの地理的表示制度に登録するための活動を行ってきました。 2015年7月に、同制度の登録が完了しました。 これからは、各種柑橘の販売促進、加工商品の開発等に力を入れていきたいと考えています。